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『肩をはずす・・・。』

ラグビーの試合中に繰り返し組むスクラム・・・。

フォワードは、ファースト・スクラムの瞬間に、相手のレベルをその圧力で理解し、試合の組立てをする。
スクラムが互角の試合なら、バックスの優劣が試合の結果に影響してくる。
フォワードに圧倒的な差がある時、押し込まれる側に苦し紛れで『肩をはずす』者が出る。
『肩をはずす』と本人は楽になれるが・・・・チームのライン全体が押し込まれて後退するから、面の取り合いが目的のラグビーでは、味方を窮地に陥れることになる。

仕事でもそれと同じことがある。
仕入れはフォワード・・・営業はバックスで得点をする部隊・・・と言うと解かりやすい。
フォワードは、華々しくボールを持って独走することは少なく、スクラムを押し合ったり、団子状態になった人の山に突っ込んでいってボールをかきだしたり、肉弾戦のタックルを繰り返すポジションであるから、ボール獲得やディフェンスに徹した目立たない裏方的なポジションかもしれない。
だから、フォワードが必死に凌ぎ合い競り勝って獲得したボールが回ってトライ出来た時、はにかみながら小さく手を上げフォワードに感謝するバックスの姿が、ワン・フォー・オール オール・フォー・ワンの精神なのだ。(最近はサッカーのように派手に喜ぶ姿が見られるが・・考えものだ。)
これが前衛と後衛が一体となって目的を達成した時の感謝の表現なのだが、押し込まれたフォワードの中で、圧力に耐えられず、押し負け『肩をはず』して楽になろうとするメンバーが出始めると、勝利は一気に遠のいていく。 
チームのことより自分の苦痛を和らげる事を優先する・・・そうなると、楽をしようという心の弱さでチームは更に押しまくられる。
スクラムが弱いことと、『肩をはずす』ということは別だ。 スクラムを組み必死で踏ん張っていても押し込まれ、前方に自分のスパイクの痕跡が数本の線になって描かれていっても、仲間のために肩は外せない・・・・これが信頼だ。

先日 仕事でフォワードにあたる仕入れ部隊がルールやコスト・セーブを優先して、バックスにあたる営業が繰り返し願った強い要請に応じられないという事件が発生した・・・冷静に判断することが出来れば、実施することはそんなに難しくなかったが残念なことだった。
電車で2時間という遠方にいる仕入れチームに時間を取ってもらい、急行列車の中でどんな話が理解してもらいやすいか考えた。43年前の事、スクラムの組み方を教えてくれた、先輩のことを思い浮かべ・・・『絶対に肩をはずさない心』を話すことにした。
仕入れ業務は、営業の痛みがわかる、仕入れでないといけない・・・どんなに厳しい条件があっても決して営業を見放さないこと。 どんな状況下でもスクラムから肩をはずさず、全力で踏ん張り営業のことを優先して考える調達部門であってほしいと、熱く話した。

帰りの列車の中でどのくらい理解してくれただろうかと気になった・・・。   
翌 早朝、マナーモードの携帯が震えた・・・仕入れ責任者からだった。
「絶対にバックスを見放さないフォワードに徹する」との真摯な反省に胸が熱くなった。
君達がすばらしい仲間思いのチームに変化してくれようとしていることを確信出来た。 
        
         『ありがとう』 君達と同じチームにいられたこと、誇りに思っています。  

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中嶋光正(なかじま みつまさ)
プラス株式会社
常務取締役
ファニチャーカンパニープレジデント
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2010年7月13日 10:32に投稿されたエントリーのページです。

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