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遠くになった「昭和」・・・時代

朝、会ったとたんの
「おつかれさまでーす!」
に、15年くらい前は一々ギョッとして「疲れて見える?」と反応していたが・・・最近抵抗しなくなった。
諦めたわけではなく、言語文化の変化のせいだと割り切ることにした。

日本語には、時と場合にあわせた美しい挨拶言葉がある。(あった)

   朝は       お早うございます。
   昼は       こんにちは。
   夜になると    こんばんは。
   別れ際には   さようなら。

今は、全部まとめて 「おつかれさまでーす」・・・?
そういえば、自分だって、年齢と共に挨拶を簡略化していたっけ。


島根の故郷では、朝になるとニワトリ小屋のほうから、従妹が『おはよう、目が覚めたかねー?今日もいい天気だよー!』
鳥取では、小学校に行く時、小走りで角を曲りながら上級生に『今日もお迎えありがとう、嬉しいなー。おはよーございます。』
西宮の小学校では、集会委員長が朝礼で『前へナラエ、なおれっ、皆さんお早うございます!』
茨木の中学では、廊下をすれ違う上級生に『こんにちはー』
高槻の高校では、両手をポケットに入れたままクラスメートに『おーっす』
神戸で大学に行くようになってから、別れ際に左手をポケットに右手を挙げながら『じゃ!』

大阪で社会人になった時、簡略化していた挨拶に変化がおきた。
『毎度ありがとうございます』 『お早うございます』 『こんにちは』 『こんばんは』 『お先にしつれいします』・・・
新人の時に、時間と状況に合わせた正しい挨拶言葉を、頭を下げながら言うことを教育された。
ところが商売に慣れる立場・年齢になったとたん、簡略化した挨拶が復活し、誰にでも『まいどぉー!』に変わった。
挨拶は相手と時間にあわせてチョイスをするものだということを教えられて育ったが、実際のビジネスでは違っていた。
戦争が終わった年に生まれ、復興から首都高や東名高速道路開通など高度成長へと向かう途上で、
コミュニュケーションの取り方も、挨拶の言葉も変化してきた。

会話の質を変化させたものは、携帯電話の絵文字の『進化』とPCの小型化かもしれない。

平成も22年となり、平成生まれの若者が職場に就き始めて、言葉の持つ意味も大きく変化し始めた。
先日、友人の子供に、「おじさんの生まれは『昭和"時代"』?」と聞かれ、ぎょっとした。
昔、親爺たちも大正時代と言われて、同じ気持ちだったのだろう。
挨拶言葉が簡略化されていく中で、あの高度経済成長の前の、時間の緩やかにすぎていく
昭和が、歴史の片隅に押し込まれていき風化し始めていることを感じる。
せめて、お疲れさまです・・で始まる業務文章はやめて欲しいな、と思うのは、遠くなった昭和時代に生まれた私だけなのだろうか。

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中嶋光正(なかじま みつまさ)
プラス株式会社
常務取締役
ファニチャーカンパニープレジデント
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2010年4月13日 10:37に投稿されたエントリーのページです。

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